旅行先や出張先。
知らない駅を降りて、
知らない道を歩いているとき。
見慣れたコンビニの看板を見つけると、
少しだけ安心することがある。
そこに何が売っているのか。
どうやって買うのか。
だいたいいくらなのか。
どんな明るさで、どんな店内なのか。
入る前から、なんとなく想像できる。
考えてみると、これは結構すごいことである。
ブランドというと、ロゴや色、広告など
「どう見えるか」に目が向きやすい。
でも、私たちが安心しているのは、
ロゴそのものではない。
そのロゴの向こうにある
「いつもの体験」を知っているから。
扉が開く。
商品が並んでいる。
レジがある。
必要なものを買って、店を出る。
一つひとつは当たり前のことだけれど、
その「当たり前」が何度も裏切られずに積み重なることで、
次の体験を予測できるようになる。
そして、「たぶん、ここなら大丈夫」
という感覚が生まれる。
もしかすると、ブランドの信頼とは、
「好きになってもらうこと」だけではないのかもしれない。
次に何が起きるかを、
安心して想像できること。
ロゴを覚えてもらう前に、
体験を覚えてもらう。
ブランドは、
そんなところからもつくられていく。
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