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GMOが「デザインの判断軸」を共通化。個人の感性を、組織の力に変える取り組みとは?

デザインの完成度を高める技術でしょうか。それとも、優秀なデザイナーの採用でしょうか。

もちろん、どちらも重要です。しかし、複数の人が関わる組織では、もう一つ欠かせないものがあります。それが「何を良いデザインとするのか」という判断軸です。

今回注目するのは、GMOインターネットグループが発表した、グループ共通のデザイン指針「DESIGN PRINCIPLES(デザインプリンシプル)」に関する取り組みです。

■ グループ全体で共有する、デザインの価値観

GMOインターネットグループは、2026年10月10日・11日に東京ミッドタウンで開催されるデザインカンファレンス「Designship 2026」への協賛を発表しました。

同グループは3年連続で最上位スポンサーとして参加。今回は、グループ各社のクリエイターによる登壇に加え、新たに策定した共通のデザイン指針を体験できるブース企画を展開します。

ここで注目したいのが、単なるイベント出展にとどまらない、デザインに対する組織的な取り組みです。

一般に、企業内のデザイン業務では、担当者や部署によって判断基準が異なることがあります。

ある人は見た目の美しさを重視し、別の人は使いやすさ、さらに別の人は売上への貢献を優先する。

それぞれに合理性があっても、判断の軸が共有されていなければ、意思決定に時間がかかったり、成果物に一貫性が生まれにくくなったりします。

デザインプリンシプルは、こうした問題を考えるうえでも重要な概念です。

GMOが具体的にどのような組織課題を背景に指針を策定したのかは今回の発表では詳しく語られていませんが、グループ横断で価値観を共有する試みとして興味深いものです。

■ デザインの考え方を「体験」に変える

今回のDesignshipでは、「Find Your PRINCIPLE」という参加型企画が実施されます。

来場者は、GMOのデザイン指針をもとにした診断を通じ、自分自身が大切にしている「デザインの軸」を発見することができます。

診断結果に応じて、7種類のオリジナルアクリルキーホルダーのうち1つがプレゼントされる仕組みです。

興味深いのは、企業の理念を単に文章として掲示するのではなく、来場者自身が考え、選び、結果を受け取る体験として設計している点です。

例えば、企業が「私たちはユーザーを大切にします」と発信するだけでは、その考え方は抽象的なメッセージにとどまりがちです。

しかし、自分自身の価値観を考えるプロセスを通じて企業の思想に触れれば、単に説明を読むのとは異なる理解が生まれる可能性があります。

デザインの価値観そのものを、一つの体験としてデザインする。

この点に、今回の企画の面白さがあるのではないでしょうか。

■ デザインの評価にも「判断軸」を取り入れる

実は、GMOが策定したデザインプリンシプルは、今回のイベントだけで活用されているわけではありません。

同グループが主催する若手クリエイター向けの「GMO DESIGN AWARD 2026」でも、新たに審査基準として導入されています。

このコンテストは、18歳以上30歳未満を対象に、AIを制作プロセスに活用した作品を募集するものです。

今年のテーマは「トキメキ」。

AIによって一定水準のアウトプットを生み出しやすくなる時代に、効率や技術的な完成度だけでは測れない、人の心を動かす表現を問いかけています。

その評価軸として設定されたのが、グループ共通のデザインプリンシプルとAIの活用方法です。

つまりGMOは、デザインに関する考え方を対外的に発信するだけでなく、クリエイティブを評価する場にも取り入れているのです。

理念を掲げることと、その理念に基づいて評価すること。

両者を結びつける取り組みは、デザインの価値観を具体的な判断につなげるうえで参考になります。

■ 考察:デザインの力は、意思決定にも宿る

今回の取り組みから考えたいのは、企業におけるデザインの役割です。

デザインは、完成したWebサイトや広告、プロダクトなど、目に見える成果物によって評価されることが少なくありません。

しかし、成果物が生まれる前には、必ずいくつもの判断があります。

誰の、どのような課題を解決するのか。

どの体験を優先するのか。

何を残し、何を削ぎ落とすのか。

こうした判断の積み重ねが、最終的なデザインを形づくります。

だからこそ、優れたデザインを継続的に生み出すためには、個人の技術や感性だけでなく、組織として何を大切にするのかを明確にすることが重要だと考えます。

一方で、指針を策定するだけでデザインの品質が向上するわけではありません。

実際の開発現場で使われているか。意見が対立したときの判断材料になっているか。ユーザーへの提供価値につながっているか。

今後は、そうした実践と成果にも注目したいところです。

デザインを、個人の表現から組織の意思決定へ。

GMOの取り組みは、その可能性を考える一つのきっかけになりそうです。

あなたの組織では、「良いデザイン」を何によって判断していますか?

出典:GMO Developers(2026年10月8日発表)

GMOインターネットグループ、Designship 2026に協賛します! / 開発者向けブログ・イベント | GMO DevelopersGMOインターネットグループは、2026年10月10日(土)〜11日(日)に東京ミッドタウンにて開催される日本最大級のデザインカンファレンス「Designship 2026」に、3年連続で最上位スポンサーとして協賛します!今年は、2つのセッションとパネルディスカッションへの登壇に加え、グループ共通のデザイン指針を診断形式で体験できる参加型企画「Find Your PRINCIPLE」をブースにて展開します。


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