Story Thinking

基幹システムは、なぜレガシーになっていくのか。

古いプログラミング言語や複雑なシステム構成が、よく原因として挙げられます。

でも、コンサルタントとして業務やシステムを見ていると、レガシー化の本質は技術だけではないと感じます。

組織変更に対応するための承認ルート。
一部の取引先だけに必要な例外処理。
過去のトラブルを防ぐために追加された確認項目。
担当者が変わっても残り続ける、用途の分からない機能。

それぞれは、追加された当時には合理的な判断だったはずです。

問題は、新しいルールや機能が増える一方で、古いものを「やめる判断」がほとんど行われないこと。

その結果、誰も全体を説明できないけれど、影響が怖くて消せないシステムが出来上がっていきます。

そして刷新プロジェクトでも、「現行業務を変えると混乱するから」という理由で、既存の仕組みをそのまま新しいシステムへ移してしまう。

技術は新しくなっても、過去の意思決定は残ったままです。

ここに、デザインが果たせる役割があるのではないか?と思っています。

今の画面を使いやすくするだけではなく、

「この業務は、そもそも誰のためにあるのか」
「このルールは、今も必要なのか」
「どんな働き方を実現したいのか」

という問いから、業務と体験を設計し直すこと。

基幹システム刷新で本当に難しいのは、新しいものをつくることではなく、過去の正解を捨てることなのかもしれません。

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